2010/09/17

フリーソフトだけで作るループその2

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今回は前回インストールしたtrakAxPCを使ってループを自分で作って組み立てる方法を簡単に説明していきます。多少専門用語が増えていくと思いますが出来る限りその都度説明していきますので頑張って行きましょう!
出来る限りわかりやすく細かく説明していますのでかなりの長さになっています。ご注意を!

 

では早速起動してみましょう。初回起動時はデモのプロジェクトファイルが再生されるかもしれません。このデモファイルでtrakAxPCがどんなことが出来るか簡単に紹介されています。動画と音楽を組み合わせたプロジェクトを作成する事ができますよー的な感じです。
大変凄そうなソフトですが今回は音楽だけに目的を絞って進めて行こうと思います。最初から全ての機能や画面を説明していくとそれだけで記事がすごい量になりますので今回はよく使う機能に絞って説明していきます。もしtrakAxPCがどんなことが出来るのか?こんな機能は無いのかな?って思った方は下のリンクにあるページを見てみると良いかもしれません。

        

んじゃここからは少し文体も力を抜き気味で進めますよー!まず今回使用するネタはこちら
YouTube - Steps - 5, 6, 7, 8
めちゃイケとかでも踊ってた一時期流行ったアレです。

この曲は基本4つ打ち(リズムが”ドンドンドンドン”)で切り分けしやすいのと繰り返しやすさで何となく選んでみました。初めてループを作る際にはビートがわかりやすいネタを選ぶと良いと思いますよ~
んで、今回作るイメージはとりあえずループしてBGMに使えそうなパーツをチョイスして繰り返してみるってとこです。手始めにこの部分を引っ張り出してループを組んでみます。
狙いはこいつ

頭のサビとAメロのブリッジになってる部分ですね~こいつを1曲の中から抜き出して繰り返すような作りをしてみます。

trakAxPCを起動したらデモプロジェクトを閉じます。trakAxPCではプロジェクトをMixと呼ぶので以後Mixで統一しますね。MixはMixing Windowにタブ形式で表示されますのでタブの上を右クリックして「close」を押すと消えます。
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次にFileから「New Mix」を選ぶかツールバーのボタンを押して新しいMixを作成します。
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何も入っていない空のMixが作成されるのでココにパーツを並べて行きます。
traAxPCはMedia Browserという素材選びに便利なブラウズ機能が搭載されていますのでそれを使って使う素材を選んでMixに並べて行きます。ここには扱えるファイルしか表示されないのがちょっと便利ですねー。
今回は丸々1曲を読み込んでtrakAxPC内で使う部分をチョイスして並べて行く手法で進めて行きます。

Media Browserから使う素材を選択し、trakAxPC下部の「TrakKutter」にドラッグ&ドロップします。
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ファイルをドラッグするとTrakKutterにファイル名でタブが作成され、波形が表示されると思います。
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TrakKutterは簡単に言うと素材の下ごしらえ場みたいなもので、素材のトリミングをしたり必要な部分だけ読み込むのに使ったりします。今回は曲丸々読み込んでtrakAxPC内で必要な部分だけ取り出すのでまずはTrakKutterに読み込みました。事前に波形編集ソフト等で必要なパーツごとに分けてあるなら直接Mixに読み込んでもOKです。

ここでtrakAxPCの特徴を1つ紹介します。trakAxPCはフリーソフトにしては珍しく読み込んだファイルのBPM(Beat Par Minute:テンポ)を自動で解析して表示し、Mixで設定されたBPMに自動でタイムストレッチ(音程を変更せずに速度だけ変更すること)することが出来ます。フリーで同じようなループシーケンサーはありますが自動でBPM設定&タイムストレッチが出来るのは珍しいんじゃないかと思います。
そしてその自動判別されたBPMはTrakKutterに読み込んだ時点で表示されます。
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この曲の場合はBPM140って感じで判別されていますね~波形上の縦線がビート(拍)の区切り線になっています。波形をズームすると区切り線の単位が変わっちゃうのがわかりにくいですが、大体ビートに載ってるって考えて貰えればOKです。
試しにTrakKutter内の再生ボタンを押してみてください。プレビュー再生が始まり波形の表示が流れて行くと思います。ズームしすぎていると何が何だかわからない速度でスクロールするので、波形の上でマウスホイールをコロコロしてわかりやすいズーム倍率に変更してください。
この曲の場合はすごくビートがわかりやすい波形なのでラインと波形がきっちりシンクロしてるのがわかると思います。タイムストレッチしてBPMを変更した時のプレビューもここで出来るのですが今回は喝愛してまたの機会に説明していこうと思います。

では本題に戻ります。今回ループさせようと思うフレーズのところをTrakKutterで選択し、Mix内に読み込んで見ます。流れとしては1.目的のフレーズがある場所を見つける、2.ループさせたい範囲を決める、3.Mixに読み込む。って感じになります。
最初のステップのフレーズがある場所を見つけるのはプレビューを再生して耳で確認します。TrakKutterの再生を押してプレビューを開始し、目的の場所に来たら停止を押します。直接移動したい場合は波形上をダブルクリックするとルーラーがそのポイントに移動します。
次にループ範囲の選択ですがtrakAxPCの場合、2通りの方法があります。1つは選択範囲を作ってループの範囲を決めてしまうやり方。もう1つはループのスタートとエンドを決めて範囲を決めるやり方です。最終的な結果はどちらも同じになるので好きな方法を選んで貰えればOKです。今回は選択範囲での作成方法を説明します。

TrakKutter内の波形をドラッグで囲うことで選択範囲を作るのですが、若干このソフトは選択範囲の作成に癖がありまして、普通にドラッグしても何の反応も無いかと思います。選択範囲を作成するときはキーボードのSiftを押しながらドラッグすると作成されます。この時選択範囲のBOXは必ず上下全てフォローする必要はなく選択範囲の幅だけ意識して囲うと楽に作成出来ます。選択範囲は作成後調整出来るのでまずは大体の感じで選択範囲を作成してください。
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選択範囲で囲った部分が明るいグレーになると思います。この選択範囲を作成するときにデフォルトでグリッドにスナップする機能が有効になっていますので、BPMさえあっていれば大体ビートにあった選択範囲が作成されると思います。とりあえず選択範囲を作ってみたら選択範囲の部分を再生して確認してみましょう。この時再生ボタン右にあるループ再生が有効になっているのを確認してください。適当に選択したので今の状態では変なとこでループしてしまうかと思います。

次に選択範囲の開始と終了ポイントを修正していきます。選択範囲の両端どちらかにカーソルを合わせると選択範囲の調整ツールにカーソルが変わります。
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この状態でドラッグすると選択範囲を変更出来るのでまずはループの開始ポイントを調整します。この時ループ再生右にある小さいボタンの最初へ戻るを押すと選択範囲の開始地点に戻りますのでそれを使いながら開始位置に選択範囲を合わせます。
選択範囲のスタートが決まったら次は終わりを設定します。同じように再生しながら選択範囲右端をドラッグして調整していきます。この時再生しながら選択範囲を調整すると実際の繋がり具合を確認しながら調整出来るのでわかりやすいかと思います。
選択範囲の開始と終了が上手く設定出来れば選択範囲の部分を延々ループして再生する事が出来たかと思います。これでループのチョイスは完了です。

一連の作業を動画で簡単に説明した物を作ってみたのでわからない方はこちらで確認を。
YouTube - trakAxPC 選択範囲作成
動画内で簡単にポイントの説明を付けています。

これで最初のループ作成に必要な部分の取り出しは終了です。他の素材やポイントも同じようなやり方でドンドン切り取りしていくことが可能です。
次回はこの切り取ったループをMix内に並べて新しいパターンを作っていきたいと思います。

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